人や自然にやさしいエシカルな暮らし
ウォータースタンドのある暮らし
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「エコな暮らし」「環境に良いこと」はあなたにとってどんなことでしょうか? 近年、日本でもエシカルな視点から暮らし方について考えることの重要性が訴えられています。 ここでは、エシカルな暮らしをするために必要な基礎知識についてご紹介しています。

エシカルな暮らしって?
エシカルとは「倫理的な」「道徳的な」という意味です。私たちの良心と結びつき、人や社会、環境に配慮されているということです。その消費やライフスタイルのことを「エシカルライフ」といいます。
ふだん私たちは、食材を買って作ったり、外食したり服を買って着たりしています。それはどこかで誰かが作り、運び届けてくれたものです。毎日の買い物や生活の仕方を工夫しながら、思いやりの気持ちを持つことで、自然とエシカルな暮らしができます。

エシカルの背景
今、地球環境は著しく変化しています。気候変動に伴う温暖化や異常気象、森林資源の枯渇、水資源不足、食糧危機など。豊かさの裏側で、人や自然環境が犠牲になるような問題がおきています。 私たちは日々消費をして生活をしていますが、服の原料となるコットンやチョコレートの原料となるカカオ、コーヒー、紅茶など、多くのものは途上国で作られています。その生産背景には、過酷な環境、長時間労働や児童労働といった深刻な問題が潜んでいます。
エシカル消費とは?
消費者庁の2020年エシカル消費への意識調査では、「エシカル消費」の認知度は2016年に比べると2倍以上に上昇しています。 私たちが生きていくのに必要な水や食べ物、木材、エネルギーは地球の自然が生み出したものです。その未来の資源のために私たちが「消費」の仕方を変えなくてはならない段階にきています。 たとえばお店でモノを買うときの基準。何を考え、何を目安に選ぶかは人それぞれです。 その目安のひとつが「エシカル消費」です。 エシカル消費は地球の環境問題、社会問題の解決を考えた新しい消費の形です。
- (1)人や社会にやさしい
- 商品を買うとき、価格の安さだけでなくその商品がどのように作られて私たちの手に届いたものなのかという背景、製品には人と人との「つながり」があることに気づくことが大切です。買わないという選択肢もエシカル消費のひとつです。 フェアトレード*商品、福祉作業所で作られた製品などを購入することも支援につながります。
欧米を中心にはじまり、途上国などの生産者の暮らしの改善や自立を実現させるために、生産者と購入者の間で商品が訂正な価格で売買されるしくみ。 日本では、フェアトレードがあまり知られておらず、2017年の日本での取引金額は約119億円(全体の約1%)となっています。

- (2)地域にやさしい
- 自分たちの住む地域で作られた商品を選んだり、地元のお店で購入したりして、地域経済の活性化を目指した取り組みもエシカルであると言えます。輸送エネルギーを削減することができます。

- (3)持続可能なものを使い続ける
- すぐ始められるエシカルな暮らしの方法として、一つのものを長く使い続けることもおすすめです。まずは、お気に入りのものを長く愛用することから始めてみましょう。

生活の中でできる4つのエシカル消費
エシカル消費にはいろいろな方法があります。それぞれの場面で自分ができそうなことからはじめてみましょう。

- (1)家庭で
- ☑生活の中で、使い捨てプラスチック製品の購入や使用を控えていく
- ☑使っていない部屋の電気を消す、手洗いや歯磨き中は水を出しっぱなしにしない
- ☑冷蔵庫の中の食材を確認してから必要な食品を必要な量だけ購入する

- (2)学校・会社で
- ☑家族や友人、同僚にエシカルについて話したり、シェアしたりする
- ☑学校の授業や社員研修でエシカル消費を扱うように働きかける
- ☑学校給食や社員食堂で持続可能な方法で調達された食材を扱うようにする

- (3)地域で
- ☑地元で生産されたものを買う「地産地消」を心がける
- ☑地域のルールに沿ったごみの分別を徹底する
- ☑福祉作業所で作った商品を積極的に支援している事業者の商品を購入する。

- (4)買い物するときに
- ☑エシカル消費につながる取り組みをしているお店を応援する
- ☑認証ラベル付きの商品を購入してみる
認証ラベルとは、認証プログラムの管理を行う団体が定めた規格にのっとり、第三者機関によって規格を満たしていると認められた商品につけられるラベルのことです。消費者にとって、エシカルな商品を選ぶ手がかりになります。
(例)

MSC認証「海のエコラベル」
水産資源や環境に配慮した漁業で獲られた水産物につけられる

FSC®認証
適正な森林から生産される木材とその製品につけられる

エコマーク
生産から廃棄にわたり、環境負荷が少なく環境保全に役立つ商品につけられる
企業のエシカル消費の取り組み
企業側からも製造方法や商品を通じてエシカルな取り組みをおこなっています。一部をご紹介します。
・ウォータースタンド
水道直結ウォーターサーバーにすることで、プラスチックごみ廃棄量削減と運搬に伴うCO2排出量の削減に取り組む
・AEON(イオン)
プライベートブランド「トップバリュ」の中で、フェアトレードやオーガニックのコーヒー、チョコレートなどを積極的に製造・販売
・Starbucks coffee Japan(スターバックス)
国際フェアトレード認証を受けているコーヒー豆を扱う
・PUMA(プーマ)
環境配慮型のシャツやシューズを販売
・Oisix(オイシックス)
生産者と農薬ゼロを目指し添加物を厳しく制限した食材の宅配サービスを展開
持続可能なものを持つ基準を考える
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