冬の「かくれ脱水」に要注意!
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冬に起こる脱水症状を「かくれ脱水」と言われているのをご存知でしょうか。
冬は、夏に比べて空気が乾燥し、湿度も下がるため体から水分が奪われやすくなります。
ここでは、冬に注意したい「かくれ脱水」の原因と対策についてご紹介しています。
かくれ脱水ってなに?
「かくれ脱水」とは、自覚がないまま皮膚や呼吸から水分が失われている状態のことで、夏場より冬のほうが多くなる傾向にあります。
不感蒸泄(ふかんじょうせつ)
人は、1日に約2.5Lの水分を排出していますが、排尿や発汗のように目で見て感じられるものとは違って、無意識のうちに蒸発する水分のことを「不感蒸泄」と呼びます。
不感蒸泄は何もしていなくても1日に約600~900mlの水分が失われると言われています。
かくれ脱水のサイン
- カサ…手先などの皮膚がカサカサしている
- ネバ…口の中が粘る、食べ物が飲み込みにくい
- ダル…脱水の初期から表れる症状でダルさを感じる
- フラ…めまいや立ちくらみでフラっとする状態
冬に脱水症状がおきやすいのは?
乾燥
秋から冬にかけては、湿度が低く乾燥しがちです。
特に室内は気密性が高いために乾燥しやすく、エアコンなどの使用で湿度が10~20%も低下し、皮膚からの蒸発で肌の水分も失われやすくなります。
水分を控える
体が冷えるから、トイレが近いからという理由で飲み物を控えていると、気づかないうちに体内の水分が失われ、だるさや頭痛、発熱で脱水のリスクが高まります。
汗をかきにくい環境
冬は汗をかく機会が少なく、マスク着用などでさらにのどの渇きを感じにくくなるため、水分摂取量が少なくなります。
下痢・嘔吐など
冬は感染性やウイルス性の胃腸炎が流行します。
乾燥と低い気温はウイルスが好む環境で、感染力が強まりやすくなります。
こどものかくれ脱水の見分け方
赤ちゃんや小さい子どもは体液の割合が70~80%と高く、新陳代謝も活発です。
体温調節機能が未発達なので、気づかないうちにたくさんの水分を失ってしまうことも考えられます。
症状をうまく表現できないので、大人がかくれ脱水に注意してあげるようにしましょう。
※子どもの体調の変化は急激に進みます。不安な場合はかかりつけの小児科へ相談してください。
子どものかくれ脱水のサイン
- 皮膚や唇がカサカサしている
- 泣いたときに涙が出ていない
- 体調を崩し下痢や嘔吐の症状がある
冬のかくれ脱水の対策
乾燥していると喉や鼻の粘膜が乾燥し、感染に対する防御反応が弱まるので、免疫力の低下につながります。
運動時の発汗だけでなく、季節による気温変化などさまざまな要因でも起こりうる症状です。冬だからといって油断することなく、こまめな水分補給を心がけて快適な冬生活を送りましょう。
こまめな水分補給
水分補給には水や白湯をこまめに摂るようにしましょう。
脱水しているときにはナトリウムやカリウムといった電解質を含む経口補水液が有効的です。
乾燥対策
部屋の湿度を上げることで乾燥を防ぎ、体の表面から逃げていく水分が減らせます。
加湿器の使用や、濡れたタオルを室内に干すだけでも加湿の効果があります。
体温調節
室内の温かい環境で厚着のままでいると、汗をかいて体が冷えてしまいます。
脱ぎ着しやすい服装で体温をコントロールしましょう。
子どもや高齢者への声かけ
大人に比べて体温調節がうまくできないお子さまや高齢者は、脱水になりやすい傾向があり「脱水弱者」と言われます。
本人が注意をするのにも限界があるため、家族や周りの方が声をかけてあげましょう。
手作り経口補水液の作り方
夏場の発汗による脱水やウイルス感染からくる下痢・嘔吐による冬の脱水では、ナトリウムに加えてカリウムもたくさん失われます。
経口補水液は脱水症を起こしているときに有効な飲料ですが、買い置きがなく緊急で必要な場合は、自宅で簡単に経口補水液が作れます。
基本の経口補水液
材料・作り方
材料/1リットル分
- 水または湯冷まし
- 1L
- 砂糖
- 大さじ4・1/2(40g)
- 塩(あれば岩塩)
- 小さじ1/2(3g)
作り方
- ボウルに砂糖と塩と水に入れ、よく溶かす。
レモン入り経口補水液
材料・作り方
材料/1リットル分
- 水または湯冷まし
- 1L
- 砂糖
- 大さじ4・1/2(40g)
- 塩(あれば岩塩)
- 小さじ1/2(3g)
- レモン果汁
- 適量
作り方
- ボウルに砂糖と塩と水に入れ、よく溶かす。
- レモン果汁を適量入れる。
※糖分とナトリウムのバランスが重要なので計量は正確に行いましょう。
※手作り経口補水液はあくまで応急処置です。雑菌が繁殖する可能性もあるため、その日のうちに飲みきりましょう。
まとめ
- 空気の乾燥とともに水分摂取不足となり、冬の脱水症「かくれ脱水」になりやすい。
- ウイルス感染による嘔吐や下痢、発熱で脱水症になりやすい。
- 水分補給をこまめにするなどして乾燥と脱水症の予防をする。
- 参考
-
- 日本救急医学会https://www.jaam.jp/index.html
- かくれ脱水JOURNAL https://www.kakuredassui.jp/
- 「コップ1杯からのミネラルウォーター活用術」馬渕 知子(著)実業之日本社
- 「正しい水の飲み方・選び方―100歳まで元気に美しく生きる鍵」 藤田 紘一郎(著) 海竜社
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