妊娠中の正しい水分補給

成人女性の身体の約60%が水分でできています。また一般的に、普段からの水分補給に必要な量は、1日に1.5〜2.0Lがのぞましいと言われています。
そして、妊娠中は体に変化が起こることで、より多くの水分が必要となります。
では、どのくらいの量を、どのように飲めばよいでしょうか。
妊娠中の生活を健康的に過ごすために、また、おなかの赤ちゃんの成長のためにも、正しい水分補給について把握しておきましょう。

妊娠中の正しい水分補給

《目次》

  1. 脱水症状を防止
  2. 羊水には水分が必要
  3. 血液をサラサラにする
  4. 便秘の防止・解消
  5. 水分補給はなんでもいいの?
  6. 水分補給の目安
  7. 新しい家族のために安全で安心な水を

1.脱水症状を防止

妊娠中の水分補給の目安は「1日2リットル」です。
妊娠するとお母さんの体には変化が始まります。循環する血液量は、普段に比べて約50%も増えるので母体の心臓や腎臓に負荷がかかります。下肢や骨盤付近の静脈血は心臓に戻りにくく、むくみが生じやすくなります。
女性は妊娠すると脂肪が増え、それを燃焼することで基礎体温が上がります。新陳代謝も活発になるので暑くなったり、汗をかきやすくなったりします。暑い時期につわりが重なると、嘔吐でさらに水分量が不足するので、こまめに水分を補給するようにしましょう。
十分な水分補給をしないと脱水症状や熱中症になるおそれがあります。

2.羊水には水分が必要

妊娠すると、通常の水分補給に加え、赤ちゃんを包む羊水を作るための水分が必要になります。赤ちゃんが浮かぶ初期の羊水は、胎児を包む羊膜や胎児の皮膚からしみ出してきたものですが、中期以降はほとんど胎児の尿で占められます。
胎児が細胞分裂をくり返して成長していくためには、どうしても大量の水が必要になります。妊娠が進むと羊水の容量が増えます。通常羊水の量は妊娠10週で約25ml、20週で約350mlと妊娠週数を重ねるとともに増えて、30週~35週目くらいにはピークの約800mlに達します。お母さんがよいお水を飲むことで赤ちゃんからも良質な尿が出てきれいな羊水になり、アトピーやアレルギーのリスクを減らす効果もあるそうです。

3.血流をサラサラにする

おなかの赤ちゃんに栄養を届ける手段は血液です。お母さんが摂取した栄養素は、血流にのせて赤ちゃんに届けたり、赤ちゃんからの老廃物を受け取って運び出す役割があります。
妊娠中に十分な水分補給をすることは血液の流れを良くし、サラサラな血液を送り届けるというメリットにもつながります。

羊水には水分が必要

4.便秘の防止・解消

水分が不足すると便秘をしやすくなります。水分不足以外にも、妊婦さんの体はホルモンの影響や子宮が大きくなって腸を圧迫する影響により、便秘が起こりやすくなっています。少しでも楽に排出できるように、意識して多めに水分を摂るようにこころがけましょう。

5.水分補給はなんでもいいの?

水分補給といっても何を飲んでもいいわけではありません。カフェイン、アルコールは避けた方がよいといわれています。
カフェインには交感神経を刺激したり、筋肉を緊張させる作用があるので、妊婦さんにあまりおすすめできません。また、利尿作用があり水分が尿として排出されやすくなります。
アルコールは、赤ちゃんの脳に発育障害などを引き起こす恐れがあるので、妊娠が分かった時点でアルコールは控えましょう。
胎児は消化器官が未熟なため、カフェインやアルコールがそのまま体内にとどまりやすいことが特徴です。その点、ノンカフェインのハーブティーの多くは、胎児にも安心でママへのリラックス効果もあり、妊娠期にとても重宝されています。ただし、ハーブティーには多くの種類があり、妊娠時に飲んでいいものとそうでないものがあります。
ハーブティーの効能については、お水の活用術の『健康によいハーブティーの飲み方』で詳しく紹介しています。

6.水分補給の目安

一般的に、成人女性の水分補給の目安は「1日1.5リットル」ですが、妊娠中の場合の目安は「1日2リットル」です。普段から飲料水をあまり飲まない人にとってはかなり多いと感じるかもしれません。冷たい飲料水は妊婦さんの身体を冷やすおそれがあるので、常温または温かい飲み物を摂るようにしましょう。
とくに妊娠中は水道水をそのまま飲むのではなく、できるだけ身体によい水を摂るように心がけてください。

水分補給の目安

7.新しい家族のために安全で安心な水を

女性にとって、妊娠・出産は大きなイベントです。おなかの赤ちゃんにとっても、この先健康な細胞を作りだせるかどうかの大切な時期です。
産後によい母乳を出すためにも、妊娠時以上に水分摂取を心がけることが重要となります。毎日飲むお水だからこそ、不純物を取り除いた身体に負担のかかりにくい軟水を飲むようこころがけましょう。

参考文献

「コップ1杯からのミネラルウォーター活用術」
「母子健康手帳 副読本」

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